あなたは普段の将棋の中で、【格言】を意識して指す事はありますか?
人生の格言は数多くありますが、将棋にも多くの格言があり意識して指す事であなたの将棋を助けてくれます。
この記事では実践で役立つ、実践で使える格言をメインに紹介していきたいと思います。
あなたの将棋に少しでも役立てば幸いです。
将棋の格言とは
格言とは、先人たちが残してくれた【簡単にまとめてくれた】【戒めの言葉】という意味です。
各局面で指し手に困る事は誰でもある事ですが、そういう時に思い出すと指し手の方向性を決める決め手になるはずです。
なぜなら、格言には必ず意味のある戒めが含まれています。
先人たちから語り継がれてきた格言は、誰もがしがちな間違った行動を正してくれる意味のある言葉です。
将棋を指す上で、役立つ知識が詰まっている言葉と認識してもらえればいいと思います。
今回は実践でも特に役立つ将棋の格言を、各駒ごとに紹介していきたいと思います。
一つ一つ説明すると長くなるので、格言別に気になったものがあれば見てみて下さい。
玉の格言
玉将(王将)の格言を見てみましょう。
玉は将棋において、取られたら負けのもっとも重要な駒になります。
そんな玉将についての格言には、かなり大事なものが数多くありますので覚えて損はないです。
- 居玉は避けよ(いぎょくはさけよ)
- 玉は包むように寄せよ(ぎょくはつつむようによせよ)
- 王手は追う手(おうてはおうて)
- 玉は下段に落とせ(ぎょくはげだんにおとせ)
- 端玉には端歩(はしぎょくにははしふ)
- 角筋は受けにくし(かくすじはうけにくし)
- 中段玉は寄せにくし(ちゅうだんぎょくはよせにくし)
- 玉の守りは金銀三枚(ぎょくのまもりはきんぎんさんまい)
- 玉の早逃げ八手の得(ぎょくのはやにげはってのとく)
- 玉の腹から銀を打て(ぎょくのはらからぎんをうて)
飛角の格言
次は飛角の格言を見てみましょう。
飛車や角は相手を攻める上で、かなり重要な駒になります。
そんな重要な攻め駒に対する格言には、相手を攻める上で意識してほしい格言が多くあります。
- 序盤は飛車より角(じょばんはひしゃよりかく)
- 大駒は離して打て(おおごまははなしてうて)
- 大駒は近づいて受けよ(おおごまはちかづいてうけよ)
- 角筋は受けにくし(かくすじはうけにくし)
- 飛車は十字に使え(ひしゃはじゅうじにつかえ)
- 二枚替えなら歩ともせよ(にまいがえならふともせよ)
- 玉飛接近すべからず(ぎょくひせっきんすべからず)
- 馬の守りは金銀三枚(うまのまもりはきんぎんさんまい)
- 角交換に5筋の歩を突くな(かくこうかんにごすじのふをつくな)
金銀の格言
金と銀の格言についてみてみましょう。
金や銀は守り駒として、かなり重要な駒になってきます。
そして、金と銀で少し動きが違うので、動きの違いについての格言も意識してみて下さい。
- 金は斜めに誘え(きんはななめにさそえ)
- 金なし将棋に受け手なし(きんなししょうぎにうけてなし)
- 金底の歩、岩よりも堅し(きんぞこのふ、いわよりもかたし)
- 玉の守りの金を攻めよ(ぎょくのまもりのきんをせめよ)
- 攻めは銀、受けは金(せめはぎん、うけはきん)
- 桂先の銀定跡なり(けいさきのぎんじょうせきなり)
- 歩越し銀には歩で受けよ(ふごしぎんにはふでうけよ)
- 銀は成らずに好手あり(ぎんはならずにこうしゅあり)
- 玉の腹から銀を打て(ぎょくのはらからぎんをうて)
桂香の格言
桂馬と香車の格言について見てみます。
将棋の駒の中で、かなりトリッキーな動きの桂馬や、ただひたすら真っすぐ進む香車には是非覚えて欲しい格言があります。
トリッキーな動きを活かすためにも、格言を意識して指すようにしてみて下さい。
- 桂の高跳び歩の餌食(けいのたかとびふのえじき)
- 桂は控えて打て(けいはひかえてうて)
- 攻めは飛車角銀桂(せめはひしゃかくぎんけい)
- 桂頭の玉、寄せにくし(けいとうのぎょく、よせにくし)
- 三桂あって詰まぬ事なし(さんけいあってつまぬことなし)
- 桂の王手は合駒きかず(けいのおうてはあいごまきかず)
- 香を持ったら歩の裏を狙え(きょうをもったらふのうらをねらえ)
- 下段の香に力あり(げだんのきょうにちからあり)
歩の格言
歩についての格言を見てみましょう。
歩は将棋の駒の中で一番弱い駒になりますが、敵陣に成り込むことが出来れば【と金】となり、大活躍できる駒になります。
そんな歩は、使い方次第で戦局を有利にも不利にも出来ます。
使い方を学ぶ上で是非とも参考にしてみて下さい。
- 一歩千金(いっぷせんきん)
- 開戦は歩の突き捨てから(かいせんはふのつきすてから)
- 歩のない将棋は負け将棋(ふのないしょうぎはまけしょうぎ)
- 5三のと金に負けなし(ごさんのときんにまけなし)
- 三歩持ったら継ぎ歩と垂れ歩(さんぷもったらつぎふとたれふ)
- と金の遅早(ときんのおそはや)
- と金は金と同じで金以上(ときんはきんとおなじできんいじょう)
- 位を取ったら位の確保(くらいをとったらくらいのかくほ)
- 手のない時は端歩を突け(てのないときははしふをつけ)
将棋の格言
ここまではそれぞれの駒についての格言を紹介しましたが、最後は将棋の考え方についての格言を紹介していきます。
将棋を指す上で、必ず参考になる事間違いなしの格言なので、是非覚えてみて下さい。
聞いたことのない格言でも、将棋の勉強をしている方なら知らずとも格言に沿って将棋を指しているはずです。
これから将棋の勉強を始めようとしている方や、勉強はしたくないが楽しく将棋が指したいという方は、格言を覚えておくと、その局面になった時にきっと参考になるはずです。
- 両取り逃げるべからず(りょうどりにげるべからず)
- 長い詰みより短い必至(ながいつみよりみじかいひっし)
- 敵の打ちたいところに打て(てきのうちたいところにうて)
- 4枚の攻めは切れない(よんまいのせめはきれない)
- 不利な時は戦線拡大(ふりなときはせんせんかくだい)
- 振り飛車には角交換(ふりびしゃにはかくこうかん)
- 名人に定跡なし(めいじんにじょうせきなし)
- 離れ駒に手有り(はなれごまにてあり)
- 終盤は駒の損得より速度(しゅうばんはこまのそんとくよりそくど)
- 遊び駒を活用せよ(あそびごまをかつようせよ)
- 寄せは俗手で(よせはぞくしゅで)
まとめ
今回は将棋の駒についてや、将棋の考え方についての格言について紹介してみました。
将棋の格言はまだまだありますが、私が実戦で意識することで上達に繋がったなと感じたものを厳選してみました。
格言を知っていると、実践の中で指し手に困った時に、次の1手を決める為の良い判断材料になると思います。
格言が全てではないですが、教訓としては覚えておいた方が良いです。
そして、格言に囚われずに自由な発想で将棋を楽しむ事も大切だと思います。
対局の中で良い意味で戒めになり、あなたの将棋が上達することを応援しています。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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