将棋の勉強って何から始めたらいいの?
- 効率的な将棋の上達方法
- 序盤、中盤、終盤のそれぞれの学び方
- モチベーションを下げない為の勉強法
将棋を始めて間もない方や、これから将棋を始めようかと悩んでいる方は、何から勉強するのが良いのか分からない。
特に勉強もすることなく将棋を指し続けて、上達出来ないから飽きてしまった。
私はそういう人も結構見てきました。
私自身はこれから紹介する方法に取組み、30歳から初めて三か月で初心者から初段になり、それから1年で3段に昇段しました。
- 将棋の上達方法が分からない
- 今取り組んでいる方法が、正しいのか分からない
- これから将棋を始めたいが、まずは何から学べばいいのか
これらの事に悩んでいる方には、きっとお役に立てる内容だと思います。
効率良く上達するには
私が思う効率の良い上達方法は、毎日対局を繰り返し自分の得意な戦法を伸ばし、弱点を克服できるように勉強する事です。
なぜなら、将棋が上達したかしていないかの判断は、対局によって階級を上げる事になるので、いくら将棋の知識があっても対局に勝てなければ意味がありません。
私は級位者の頃、居飛車の将棋を指してばかりいて、負けてばかりで将棋は楽しくないと思っていました。
ですが、色々な戦法を学んでいき振り飛車の定跡を覚え、振り飛車の方が自分に向いている、と気づけたことで段々と勝てるようになっていきました。
対局を繰り返して、自分の得意な戦法・自分の弱点を探していきましょう。
将棋の勉強方法は色々あるが、効果のある勉強をする
将棋を勉強するには色々な方法がありますが、級位者から段位者になるまでは、特に効果の高い勉強に時間を使うべきです。
- 対局 ◎ CPU対局 △(級位者までなら〇) AI対局 〇 感想戦 ◎
- 詰将棋 ◎
- 定跡 ◎
- 次の一手 〇 手筋 ◎
- 棋譜並べ △
◎絶対必要 〇効果あり △効果薄い
私が取り組んだ勉強を挙げましたが、私の感じた効果なので、感じ方に個人差はあると思います。
効果の高い勉強でも、見にならない取組み方もあるので、そうならないように注意が必要です。
私は将棋の対局なら、一日に数局ぐらい指していましたが、まったく上達できずに将棋に嫌気が差していた期間もあります汗
しっかりと学んだ時間分は、自身の糧になるような勉強法をするべきです。
毎日≪対局≫して、見直しをする
まずは毎日数局でもいいので、対局することは大切です。
対局をしたら少しの時間でもいいので見直すことが重要です。
ただし出来れば負けた対局を見直す方がいいと思います。
なぜなら、勝ち将棋よりかは負け将棋の方が得られるものは多いからです。
ただ、自分の良い手を探して自信をつけるためには、たまには勝ち将棋を振り返るのもいい事だと思います。
自分より相手と指してばかりいて、心が折れない様に
強い相手と指すと学べる事も多く上達の近道にはなりますが、負けてばかりでいるとモチベーションを保つのも困難になってきます。
なぜなら、強くなっている実感を感じられないまま将棋を勉強し続ける事はとても困難だからです。
私も自信を付ける意味でも、自分より少し格下の方との対局は行っていました。
ただこれも自分より格下の相手とばかり指していると、無駄な自信がついてしまい、上達の妨げになります。
先ほど上げたように、負け将棋からの方が得るものが多いからです。
毎日≪詰将棋≫を解く
脳をずっと働かせる詰将棋が苦手、と言う方は結構いますよね。
詰将棋を毎日解くのは、正直しんどいと言う方も結構見てきました。
しかし、毎日の詰将棋は将棋の上達に欠かせない要素です。
なぜなら、詰みの形を学ぶのはもちろん、すべての局面で指し手を読むための訓練になるからです。
色々な局面を頭の中で考える事が出来る力が付けば、相手の駒の利きを見落とす事はもちろん、不利な局面を打開しようとする考える力が鍛えられます。
対局前のウォーミングアップに指している方も多いので、実践してみてください。
最初から難しい詰将棋はしないように
詰将棋は、まずは1手詰めから初めて、そこから段々と手数を増やすようにしましょう。
なぜなら、慣れていないと3手や5手詰めでも、難しい問題でもつまづいてしまうからです。
最初からどんどんと詰将棋の手数を増やしても、難しい問題が解けず、詰将棋を諦めてしまった、なんて方も多くいます。
1問当たり1~2分以内に解けるような詰将棋の方が、ストレスも少なく頭の中で手を考える訓練になります。
詰将棋のアプリを活用する
今はアプリでもかなりの詰将棋があり、外出先の少し暇な時間でも出来るので、活用しましょう。
ただし、1手指すごとに間違いか正解かが分かってしまうアプリが多いので、アプリで詰将棋をする場合は取組み方に少し注意が必要です。
なぜなら、1手ごとに正解が分かってしまえば、詰みまでの形を自分の頭で分かっていないまま指し、良く考えなくても最初からある程度難しい問題も解けてしまうからです。
5手詰めの問題なら、最初の一手を正解が出るまで適当な感覚で指していては、実際やっていることは3手詰めと変わらないです。
しっかりと詰みの形まで分かったうえで指せるのが、今の自分に合った詰将棋のレベルなので、5手詰めをするにしても、しっかりと頭の中で考えて指せるようにしましょう。
実践で多く現れる戦法から、簡単な≪定跡書≫を読もう
いくら詰将棋と実践を多く積んでも、将棋の上達は難しいです。
なぜなら、戦法の基本的な知識がないと序盤の内から崩され、あっという間に取り返すのが難しいほど不利になるからです。
私は最初の頃、相手の戦法の基礎知識がなく、序盤から崩されて挽回出来ずに終わる、なんてことも沢山ありました。
自分が指す戦法の基本なら、1日10分以上は本やネットで検索して学びましょう。
難しい定跡書は読まない
定跡書と言っても難易度は様々なので、自分に合った定跡書を選ぶようにしないといけません。
なぜなら、最初から難しい定跡書を読んでも、対局に活かせないからです。
プロの先生が深い研究までされているような定跡書は、3段の自分が読んでも難しい解析をされている所もあるので、級位者の方にはおすすめは出来ません。
最初の内は、1ページ当たりが数手ぐらいで解説されているような、読んである程度理解出来る本を選ぶようにすると良いです。
≪次の一手≫を解いて、自分の発想の幅を広げる
次の一手・手筋問題を解いて、自分の発想を広げる事が大切です。
なぜなら、解く過程から回答までを学び、自分では思いつかった手を教えてくれるからです。
妙手(優れた手)を多く知ることで、形勢不利に見える局面からでも、挽回出来る手を探そうとする考える力をつける事も出来ます。
序盤・中盤・終盤・攻め・受けなど、色々なテーマの本があるので、自分の課題としている所から学ぶと良いです。
私は新しい発想の手を知ることで、さらに将棋の面白さに気付く事が出来たので、次の一手を解けば解くほど将棋の楽しさを知る事が出来ると思います。
難しい本は読まない
定跡書と同じで、次の一手も難易度の難しい本は最初は読まない様にしましょう。
なぜなら、1問に5分以上掛かるような難問ばかりを解いても、対局で活かすための引き出しが増えないからです。
初めの内は基本手筋を学べる本から始めると良いです。
1問に余り時間の掛からない問題を大量に解くようにしましょう。
沢山の問題を解き自分の手の引き出しが増えれば、日々の対局でも活かす場面が増えてきます。
初段になって興味があれば≪棋譜並べ≫をするのもアリ
今まで説明した勉強に十分に時間が取れて、それでも余裕があれば棋譜並べも気分転換にいいです。
なぜなら、プロのお手本になる手を参考に出来るからです。
私は振り飛車党でしたので、藤井猛九段の棋譜を150~200局ぐらいは並べましたが、中盤や終盤が少し上手くなった実感がありました。
自分の好きな棋士や戦法を並べるのがおススメです。
他の勉強に比べると効果はかなり感じにくいので、気分転換ぐらいの気持ちでいいと思います。
時間も掛かるので、あくまでも時間に余裕があれば
上達を目的としている中で、棋譜並べは必要な時間と労力の割には、実践で活かしにくいです。
なぜなら、1局を並べるのに、20~50分ぐらいは掛かると思いますが、対局中に棋譜並べのあの手が役にたったなと思える瞬間はほとんどないからです。
私は対局中、棋譜並べの時と似たような局面になった時に、先の展開の考え方を学べたと思います。
自分の好きな棋士や戦法なら、鑑賞気分で1局に1つでも何か吸収出来ればいいかなぐらいで良いと思います。
勉強の質と量を高めよう
将棋の勉強を毎日1時間ぐらいしているのに、なかなか上達しませんと言う意見も聞いたことがあります。
勉強するうえで、いくら勉強量を増やしても質の悪い勉強法をしていたら効果があきらかに悪いです。
なぜなら、毎日一生懸命勉強しているつもりなのに、なかなか上達している実感が沸かないままだと、将棋に対するモチベーションの低下に繋がり、勉強しようとする意識も下がり、勉強時間の低下に繋がるからです。
毎日1時間の勉強量なら、勉強の質さえ上げてあげれば、確実に上達していきます。
逆に、勉強時間が取れないから、勉強の質だけは高めようとしている方は、朝・昼・晩で合わせて1時間ぐらいは勉強時間が取れるように、量を上げてあげましょう。
勉強の質と量を高める事が上達のもっとも近道になります。
隙間時間で出来る工夫をする
家で集中して勉強出来ればいいですが、なかなか時間がとれず忙しい、と言うのは社会人の悩みですよね。
今ではアプリやインターネットで対局・詰将棋・次の一手・定跡・有段者の観戦など、なんでも出来ますので、仕事中や外出中の隙間時間に出来るような準備をしておくのが大切です。
なぜなら、隙間時間に5分の勉強でも毎日積み重ねる事が出来れば、かなりの量の知識を学べるからです。
私は実際、詰将棋・次の一手・定跡は今でもアプリやインターネットで隙間時間を見つけては、取り組むようにしています。
しっかりと隙間時間を使えば、上達スピードは絶対に上がると思います。
上達しない人の特徴
ある程度将棋を覚えて来たら、対局での勝ち数も次第に増えてきて、将棋がどんどん楽しくなってくるものです。
現在ではインターネットを通じて、いつでも対局を楽しむ事の出来る環境が整っていることから、対戦相手に困る事はほとんどないでしょう。
そんな環境の中で自由に対局をしていると、一局一局に対しての価値が下がり、対局後の検討がおろそかになってきます。
一局一局に対しての価値が下がると、負けた事に対して納得がいかず、すぐに対局をして勝ちを欲しがるから検討しなくなる、という負の連鎖に入ってしまいます。
私の知り合いと経験談から、上達しない・上達の遅い人は特にこの傾向が強いと思います。
勝負に負けて悔しいと思う気持ちは、対人戦のスポーツでもゲームにしてもとても大切な気持ちだとは思います。
しかし、その負けた悔しさを糧に出来るかどうかは、あなたの考え方ひとつで違ってきます。
負けて悔しい気持ちがあるからこそ、次はこうしよう・あの時はこうすれば良かったのかと学ぶ為のモチベーションにも繋がります。
私の知っている将棋の強い人は、自分の負けからでも得るものは得て、負けた事に対しての受け止め方が違うと思います。
負けから学べる事はとても大切な事だと思うので、負けた事に対しての受け止め方も変えてみせれば、自分の将棋に対してのモチベーションもしっかりと維持出来ると思います。
まとめ
- 時間を無駄にせず効率よく上達するために、効果のある勉強をする
- 毎日対局して、見直しをする
- 毎日の詰将棋で考える力を鍛える
- 簡単な定跡から、基本的な戦術を身に付ける
- 次の一手で自分の将棋の引き出しを増やそう
- 棋譜並べの効果は薄いので、時間に余裕があれば鑑賞気分でしよう
- 勉強の質(効果の高い勉強法)と量(勉強時間)は、どちらが欠けても上達のモチベーションを下げる
- 日々の隙間時間を使って、上達のスピードを上げる
- 負ける事に対しての考え方を変える事で、上達に必要な学ぶ力を付ける
これらの勉強方法に対しての注意点に気を付けて、きちんと努力すればあなたは必ず将棋が上達します。
1か月で少しずつ実感が沸き、3か月もすれば勝率も上がってきて、将棋に対してのモチベーションが上がって来ていると思います。
モチベーションが上がれば、もっと学びたいと思うようになり、将棋の上達の近道になります。
私は将棋を学ぶのが年齢的には少し遅かったかもしれませんが、今では将棋は生活の一部となっています。
今回ご紹介した方法を実践すれば、きっとあなたの実力は上がっていく事だと思います。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
あなたが強くなれるように応援しています、頑張ってください。